おたくの文章

ミーハーです!

回帰している

仕事の帰り道、先輩と「今年もあと3ヶ月しかない」という話をしたせいか、もうすっかり年末気分だ。

 

2022年の3/4を過ごした中で、一番影響が大きかったのは、やはりツイッターをやめたことだろう。ツイッターをしないでいることは、私にとってとても良い効果があった。

専門家以外が勝手に断定するのは当人にとっても危険だし偏見を煽る行為なので良くないが、どう考えても私はツイッター依存症だった。家族との会話よりもフォロワーのツイートのほうが気になったし、1秒でもスマートフォンを触る時間があれば、ツイッターを開いていた。スマホを眺めて一人でニヤニヤしていたし、自分のツイートに対する周囲の反応が気になって仕方がなかった。

ツイッターを開けば、さまざまな人の考えがダムの放流ように流れてきて、私にとってはそれがとてつもない快感だったのだ。

ずっと前からこの快感に対する自覚は持っていたのだが、持っているだけで特に止めようとは思わなかった。誰かの悪口で盛り上がっているわけでもないし、基本的に人として正しい使い方しかしないようにしていたからだ。(私はSNSを利用する際には家族が見せられることをポリシーにしていた。家族は私のオタク話を「キモい」「理解できない」とは思っても、「人として間違っている」とは思わないだろうとの自負がある)

 

それでもツイッターをやめようと決めたのには、2つの理由がある。

一つは、トランスジェンダーに対する差別が悪化し続けていた(いる)こと。もう一つは、自分の人生に集中したいと考えたこと。

トランスジェンダーである人々に対する差別については、ツイッタージェンダーフェミニズムに関心を持っている人なら一度は目にしたことのある話題だろう。いろいろとあり、果ては家族にも心配をかけることにもなった。しかし、ツイッターをやめたシスジェンダーの私が、ここで経験を語るのも違うと思うので、このことについて少しでも関心を持った人は、以下のリンク先を見てほしい。

https://trans101.jp/

とにかく、私はツイッターが原因で家族に心配をかけるのはやめたかった。不安や悲しみ、怒りで日常生活に支障が出ていた。

実のところ、今年に入る前にも一度休憩のような形で、およそ1年弱のあいだツイッターをやめていた。その後また2年ほどツイッターに戻っていたが、今はもう戻るつもりがない。ツイッターではない方法で、なにかできることはないかと考えている。

今年は、当事者である人が書いた本を購入して読んだり、はじめて地元のプライドパレードに足を運んだりした。

自分のリアルな生活と、自分の理想の重なる部分で、できることから積み上げたい。

 

もう一点の、自分の人生に集中することについてだが、これはとてもシンプルに、私は仕事ができないことを自覚したからだ。

2年ほど前に転職し、私は初めてオフィスワークに向いていないことを知った。ミスばかり重ね、徐々に眠れなくなり、会社に到着すれば心臓がドキドキして息切れを起こし、涙が出るようになった。ミスをしては動揺のあまり早退をする迷惑社員が出来上がった。

心療内科に行くと、ADHDの特性があるとのことで薬を処方された。慣れるまでの副作用に苦労したが、自分には合っていると思う。任される仕事の内容も変わり、今は以前に比べ穏やかな日々を過ごしている。

そうして向き不向きを自覚していくうちに、自分の人生を生きたいと考えるようになった。価値観、好き嫌いによって生き方を変えるのではなく、今この現在を努力して生活したいという意味だ。

もともと、何もしていない状態の私は定型発達の人よりも不得意なことが多い。時間の逆算が苦手なので、いつも待ち合わせにはかなり早く(30分〜1時間)着いてしまうし、小学生の時から「すぐ忘れちゃうから」と前日のうちに荷物をすべて玄関に用意していた(もちろん玄関に置いていないものは忘れるので、学校でショックを受けて泣く)。マルチタスクが苦手なため、自動車学校では運転中の教員の指示にパニックを起こし、叱られたことが何度もある。

だからこそ、私はツイッターで他人の考えに脳のリソースを割いている場合ではないのだ。フォロワーの漫画の感想とかフォロワーの推し解釈とかに何時間も費やしていては、私はいつまでたってもツイッター以外のことができなくなってしまう。私は、私の限られた人生を、私の手のもとに取り戻したい。

 

いま、私は読書の習慣を再び取り戻している。

高校生のとき、友人に「絶対はじめたほうがいいって!」とツイッターを強く勧められるまで、私は読書がなにより好きだった。誰も読んでいないようなブログに読書の感想をよく書いていた。誰も読んでいないし、ランキングにも上がらないし、いいねもされないのに、充実していて楽しかった。

まるで今の自分みたいだ。とても楽しい。