おたくの文章

ミーハーです!

THE RAMPAGE LIVE TOUR 2024 "CyberHelix" RX-16

三重1日目に行ってきました。

いつも通り、ネタバレだけどネタバレをすることが目的ではなく、記憶を頼りに書きたいことを書いています。

次行く予定のものを見てから加筆修正するかもしれません。 

 

 

一本のストーリーのようなテーマ性があり、そして16の要素も取り入れつつ、より全体的に「見せる」ことに特化したライブだった。

ライブ前のカウントダウンが終わると、ステージ中央にある電動パネルが左右に開く。川村壱馬さんがひとりこちらを向いて佇んでおり、あとは全員背を向けたRAMPAGEの姿が見える。川村壱馬さんが衣装を翻しながら背を向け、他のメンバーと同化するように一歩下がった位置に立つとCyberHelixがはじまる。

蓄光テープを使った衣装がとても良く映えてさすがの見応えだった。アンドロイドのようなボディシャツに管のついた上着、そこに加えて無機質さを感じる振りで、まるで人間ではないような表現に背筋がゾクゾクするような怖さを感じる。

舞台上が見やすい座席だったので全体を見ようと心がけていたけど、やっぱり浦川翔平さんを目で追ってしまった。首から体幹への繋がりを感じるなめらかな動きが本当に大好きだ〜。

そこからSILVER RAIN→WAKE ME UP→EVOLUTION→Dream on→NO GRAVITYとだんだんと明るくなるような曲順も良かった。序盤からジャンプ曲が続くのも意外性があって楽しい。

WAKE ME UPのパフォーマンスは初見だったので、神谷健太さんが作ったという振りになるほどなるほどと頷くような気持ちになった。あまり見たこと無いような動きが多くて楽しく、癖になるパフォーマンスだ。

それと、私はDream Onを聞くたびにいい歌詞〜!と感じ入って泣きそうになってしまう人間のため、今回もDream Onには歌詞の良さ、楽曲の爽やかさ、ダンスの美しさにジ〜ンとして胸を押さえていた。人間生きてるといろんなことがあるけど、顔を上げて生きていこうと思える曲だ。大好き。セトリに入っていて一番嬉しかった曲である。

 

今ツアーでは既存曲というか、それこそベストアルバムの結果に合わせたような比較的古めの曲が多かったけれど、構成やアレンジの仕方で新しく見せていたのがとても良かった。

特に私が「ときめきの最大瞬間風速」と呼ぶCan't Say Googbyeの浦川翔平さんとか……。あの、翔平さんファンの方には頷いてもらいたいんですが、キャンセイの翔平さんめちゃくちゃやばくなかったですか?

かっこいい曲も切ない曲もセクシーな曲も全部踊りこなせる人だなとは感じていたけれど、キャンセイの翔平さんはさらに新しい扉を開いたというか、私の中の新しい感情を開かれたというか……。かっこよさも切なさもセクシーさも全部盛りでありながらやり過ぎ感はなくすべてが調和していて、翔平さんがセンターに来た瞬間からずっと目が離せなくなった。まるで少女漫画を読んでいる時のような甘さとほろ苦さを感じるパフォーマンスに、「次の恋ではきっと幸せになれるよ」と応援してしまった。

それと、やっぱりキャンセイといえば龍さん。龍さんがセンターに来るパートは何度見ても飽きない美しさで、スポットライトがパッと降り注ぐ瞬間からすでに額に入れて美術館に飾りたいと思ってしまう。その他にも、アンコールの龍さんもすごく素敵で目で追ってしまった。龍さん、どんどん美しくかっこよくなっていく……。

 

中盤にある攻撃的な曲が続くパートもおおよそ楽しかった。

Lightningではタイのフェスに出演した際のランペのロゴ映像がモニターで流れていて、今回のツアーで何を見せようとしているのか、ここでやっと気がついた。思えばWMUも限られた場面でしかパフォーマンスを披露されていないので、そこで気がつくべきだったのかもしれない。

RAMPAGEとして改めて自己紹介をし直すようなライブだ。

ボーカルをメインに据えたショーケースが挟まれたことも、RAMPAGEの今ここ、そしてこれから目指すものを示されたような気がした。

特に吉野北人さん、ダンスが本当にうまくなった。16で見せたものより磨かれて、振りも今回は全く趣向を変えてスタイリッシュなものだったのもよく似合っていて輝いていた。今後も北人さんのいろいろなダンスが見たいな〜!とつい欲張った思いを抱いてしまうような時間だった。

ライブ本編とは関係ないけど、三重2日目のあとのCLキャス配信でLIKIYAさんを「僕の師匠」と呼んでいたのは胸がキュンとなった。

クランプパートの川村壱馬さん、武知海青さん、長谷川慎さんは安定の荒々しさとかっこよさだったし、しょごりくだ!!と思わず叫び声を上げてしまったRIKUさんメインのニュージャックも最高だった。

 

北人さんメインのショーケースのあとのSleepless Lonely Nightも良かった……。翔平さんの近くに神谷健太さんがいて、珍しい配置かも〜と思いながら二人をセットで見ていた。神谷健太さんがくるくるとターンを決めるのがすごく素敵で、あとすごくこの曲に似合うな……としみじみしてしまった。

そのあとのボーカルとバンドのセッションでは、RIKUさんがこれまでよりもさらにR&Bを感じさせる歌い方をしていて、RIKUさんって本当にどこまでも歌が上手くなるなと驚いてしまった。

 

パフォーマーショーケースの「暴舞」はほんっっっっとうに、瑠唯さんの美が暴れまくってて最高だった。瑠唯さんの持つミステリアスな雰囲気が楽曲によく似合っていて、中心に立つだけで場の雰囲気が変わって思わず唾を飲んでしまうような圧倒的な佇まい。瑠唯さんが会場を支配していた。アンタがBeyonce。アンタがDIVA。

パフォーマー13人が規則的な動きをする部分はもはや不気味さすらあって、冒頭のCyberHelixを思わせるような感じで良かった。

 

その後のあまりにも「EXILEの生まれ変わり」すぎるNo Limitも良かった。EXILEのライブ見たこと無いのに「EXILEだ……」と思ってしまった。

タオル曲も楽しかったし、客上げ、客降りは私はちょっと演出の意図を測りかねて「?」って感じだったけど、RAMPAGEの皆さんがファンと触れ合えて楽しそうだったので良かった。アンコール前のダンスバトル、客揚げの時にやりゃいいんじゃね?と無責任な立場からのアイデアが浮かんだ。

客上げでファンの方が帰る際、翔平さんが「ありがとうございました〜!」って言ってるのがはっきり見えてLOVEでした。

 

アンコールのTHROW YA FIST、100degreesも最高に楽しかった。TYFと100dの「きたきたきた!」って興奮は何度体験しても嬉しい。100dのラスサビを繰り返すアレンジが私は本当に大好き。自分が死んだら火葬場で流したい〜。

 

アンコールラストのSTARRY LOVEは率直に言って怖かった。

白く柔らかい布で仕立てられた衣装で統一されたRAMPAGEたちが流れ星のように舞う姿はすごく美しくてうっとりした。祈るような優しい歌声にこれまでにない静かなパフォーマンスがよく合っていた。

曲の終わりがけに次々と捌けていくメンバーを見て「なるほど、夜明けか」と思ったら、奈落に倒れ込むメンバーがいて心底驚いた。夜明けではない。終わりだ。

私は思わず「うわ…」と言ってしまったし、私の後ろからも「ヒッ」と小さく悲鳴が上がるのが聞こえた。

そうしてパフォーマー全員が舞台から消え、北人さん、RIKUさんを照らしていた照明が落ちる。ひとり残された壱馬さんが意味深に目を閉じ、すべての照明が落ちるとエンドロールが流れ始める。

今まで見ていたのは誰かの激しくて悲しい夢だったのだろうか?と思ったところで、まるでFateみたいだな、と私は思った。このツアーって、(物語の登場人物としての)壱馬さんの今際の夢なのかも。

明るいハッピーエンドが好きなので、オーラスではハッピーエンドになるみたいなことはないかなと期待してしまっている。

 

今回はツアーはすごく好みだった。物語性のあるテーマが良かった。

SF的な世界観はBeyonceのRenaissanceツアーみたいだなと思った。観客に声出させる時の演出も似てるな〜と、「Renaissance: A Film by Beyonce」を見たときのおぼろげな記憶を手繰り寄せてあれこれ考えた。でもRenaissanceツアーは「クィアへの祝福」(ボールカルチャーへのリスペクト)という政治的なデカいテーマありきの作品なので、全然別物なんですよね。

また行きたいなと思いつつ、でも前みたいにスケジュールやお金をやりくりして頑張るほどの熱量はもう無いかもと感じるところもある。悩ましい。

 

※※※以下、SLについて書いています。

 

事前にSLがあると聞いていたので、いろいろ心構えをして行ってきた。SLを楽しんだりフラッグを振れるような気持ちには全くなれなかったので、座っていた。

私の視界に入る中でも座っている方を(私の連れ以外に)見かけて、握手をするような、手をつなぐような、頷くような気持ちになった。

SLという作品がものすごく嫌いというより、SLの中に過去にあった歌詞がなんの意味を持ってしまうのかを理解できているのか、なんの説明もなく修正して、何もなかったように時間だけ過ぎて、外野がうるせえな、修正すればいいだろうみたいな考えだったのか、どういうつもりなのかが全く分からなくて悲しくなってしまう。

アーティストとファンの間のコミュニケーションなんて結局そんなもん、夢を見るなと冷水を浴びせられる心境になる。

何度聞いても、というより生で聞くとより一層「愛で編む盾」も「愛で磨く矛」もすごくランペっぽいなと感じて、それがまた悲しさを増幅させた。